彼女だけの幽霊屋敷
ターニャには、不動産業者が幽霊屋敷の商業的価値に気づかないのが理解できなかった。今回の業者も、どうやら例外ではないらしい。
「さて、この手すりは修理が必要ですけど」と案内の女性は言い、ターニャとネイサンをバルコニーのひとつへ連れ出した。「でも床は構造的にしっかりしていますし、そこが一番大事です。B&Bのお客様にも、このバルコニーは魅力的な売りになると思いますよ」
幽霊ほど魅力的ではないけれど……
「この家には、本当にいわくがないんですか?」ターニャは再び探りを入れた。「街で何か聞いたような気がしたものですから……」
聞いたことなどなかったが、業者が一瞬身を強張らせたことで、ターニャは何かあると確信した。家の来歴をすべて開示する義務があると念を押すと、女性は確かに曰くがあると認めた。七十年代に、少年がこの家で家族を殺したらしい。
「悲しい出来事ですが、もう大昔の話です」と業者は請け合った。「その後、問題が起きたことは一度もありません」
「ちぇっ」ターニャは小声でつぶやき、業者の後を追って家の中へ戻った。
***
次にネイサンは馬車小屋を見たいと言い、そこを独立した「ハネムーン用の隠れ家」に改装できないか確かめたがった。
ターニャはネイサンが興味を示してくれたのが嬉しかった。宿を始めようと言い出したのは彼女だった。教師の職を失い、ネイサンの事務長の地位も年度末の予算削減で危うくなった矢先、大伯母からの思いがけない遺産が転がり込んだ。何か新しいことを始めるには、完璧なタイミングに思えた。
「二人で先に行ってきて」とターニャは言った。「私はこっちを見て回るわ。庭も見てみたいし」
「裏手に温室があったような気がしたんだけど」とネイサンが業者に尋ねた。
業者はにっこりした。「ええ、もちろん、ございますとも」
「あれを見てきたらどうだ? 有機野菜を作りたいって言ってただろ」とネイサンは言った。
「あら、それは素晴らしいアイデアですわ」と業者は言った。「今、それがとっても流行っていますのよ。地元産の有機野菜は大評判でして。街にお店があって、そこでみんなを……」
女性がまくし立てている間に、ターニャはゆっくり後ずさりし、逃げ出した。
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家は完璧だった。六寝室の広々としたビクトリア朝様式で、ほどよく趣のある村から三マイルの丘の上に建っている。B&Bにこれ以上何を望む? そう、幽霊だ。ターニャは幽霊など信じていなかったが、バーモント州では幽霊宿が大流行で、どうしてもそれを手に入れたかった。
だが八角形のビクトリア風温室を見たとき、もしこの土地で幽霊の灯りひとつ目撃されていないなら、自分で灯してやろうと心に決めた。なんとしてもこの家を手に入れたかった。
中へ足を踏み入れると、デッキチェアを置き、本棚を置き、冬には小さな薪ストーブを据えた様子を想像した。温室ではなく、サンルームとして。ただし、その前に徹底的な草むしりが必要だった。サンルーム——いや、コンサバトリーと呼び直そう——は、ところどころ赤い実をつけた茨の蔓の巣に埋もれていた。ラズベリーだろうか? 汚れを拭って覗き穴を作り、外を覗いた。
茂みから頭が突然にゅっと現れた。ターニャは悲鳴を上げて後ずさった。落ち窪んだ茶色い目が見開かれ、皺だらけの唇が同じく驚きの悲鳴を上げて開かれた。
老女が片手に赤い実の入った籠を持ち、茂みから出てくる間に、ターニャは急いで外へ出た。
「ごめんよ、お嬢さん。お互い、肝を冷やしたねえ」と老女は言った。
ターニャは籠を指した。「ラズベリーにしては遅い時期じゃないですか?」
老女は微笑んだ。「二度咲きでね。この土地から出る良いものなんて、せいぜいこれくらいだよ」そう言って家の方を眺めた。「おまえさん……この家を買おうってのかい?」
「買うかもしれません」
老女の空いている手がターニャの腕を掴んだ。「やめときな、お嬢さん。こんな家は買うもんじゃないよ」
「何かいわくがあると聞いていますけど」
「いわく?」老女は震えた。「恐ろしいことよ。冒涜、殺人、おぞましい殺人。やめときな、お嬢さん。この家だけは、絶対に買っちゃいけない」
おぞましい殺人? ターニャは笑いをこらえた。B&Bの宣伝ビデオを撮ることがあれば、この女性を雇おう。
「何があったにせよ、悲劇だったのでしょう。でも、もう大昔の話ですし、そろそろ——」
「大昔? いいや、そんなことはない。夜になると、今でも聞こえるんだよ。呻き声、叫び声、詠唱。詠唱が一番恐ろしい。悪魔そのものを呼び出そうとしているみたいでね」
「そうですか」ターニャは、地平線に沈みかけた夕日に向かって目を細めた。「では、この辺りにお住まいなんですか?」
「あっちだよ」
老女は指を差し、そのままコンサバトリーの向こうへ、指を差したままよたよたと歩いていった。いつまで経っても戻らないので、ターニャは名前を控えようと後を追った。しかし庭には誰もいなかった。
***
その後もしばらくターニャは見て回ったが、太陽は山の稜線の向こうへあっという間に沈んだ。茨の茂みを縫いながら歩き、夕闇にそびえる家を見上げる。夜を背景にした巨大な影で、中の明かりは古いガラスの向こうでろうそくのように揺らめいているように見えた。
風がため息のように吹き抜け、その中に声が聞こえた気がした。しゅうしゅうという囁きが体の周りに蛇のように絡みつく。上の階の窓を影が横切った。風でカーテンが動いただけだと思おうとしたが……窓には何の覆いも見えなかった。
震えながらも彼女は微笑んだ。幽霊を信じていない人間にしては、ずいぶん幻想に浸っている。これを信じている宿泊客なら、どんな反応をするだろう。
離れでは、ネイサンがまだメジャーを伸ばして作業していた。ターニャが近づくと、彼は少年のような顔を輝かせてにっこりした。
「完璧だよ」と彼は言った。「一万ドルあれば、ハネムーンスイートができるぜ」
ターニャは業者に向き直った。「いつ契約できますか?」
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売主もターニャに負けず劣らず売りたがっており、三週間後には二人は家に移り、雇った業者たちが作業に精を出していた。ターニャとネイサンも、家の来歴を調べるという仕事に取り組んでいた。歴史と伝説の両方だ。
史実の裏付けが難航していた。ネイサンがネットで見つけた唯一の記載は、間接的な言及だけだった。だが、この家で一家が死んだことは確かに証明できたので、その朝、彼は近くのビームズビルの図書館へ、詳しい資料を探しに行った。一方ターニャは、過去のつかみどころのない幽霊を掘り起こすことにした。
彼女はまず園芸店へ行き、うっかり家の来歴を口にするという失敗をした。カウンターの若い店員はさっと口を閉ざし、「その話はしないことになってるんです」とつぶやくと、次の客の応対に慌ただしく去った。それでいい。街が悲劇を話したがらないなら、事実を少々脚色しても、宿泊客が別の話を耳にすることはない。
次に、フロントポーチにロッキングチェアが並び、カウンター横に塩漬けピクルスの樽がある雑貨屋へ向かった。品物を買い、店主と話を始めた。サリバン家の家を買ったと告げ、会話をこういう方向へ持っていった。「ビームズビルの人から、あの家には幽霊が出るらしいって聞いたんですけど」
「そんな話は聞いたことがないね」と店主は袋に品物を詰めながら言った。「ここは静かでいい町だよ」
「あら、それは残念」ターニャは笑った。「静かでいいところが、じゃなくて……」声を潜める。「幽霊の宣伝効果って、信じられないほどですよ」
奥の部屋から店主の妻が顔を出した。「この人の言うとおりだわ、トム。みんな、そういう宿には余分にお金を払うのよ。テレビで見たわ」
「うちが満室になれば、こちらにもお客が増えるってことですよ」とターニャは言った。
「そう言われてみれば、息子たちが小さい頃、明かりを見たって言ってたなあ……」
そんな調子で話が進んだ。サリバン家で起きた本当の恐ろしい出来事は話したがらない人々も、少し促せば、想像上の恐ろしい話を語り出した。ほとんどは又聞きだったが、ターニャには真偽はどうでもよかった。街の誰かが言った、それだけが重要だった。家へ戻る頃には、ノートは話でいっぱいになっていた。
道のふもとまで来たとき、小さな車をのろのろ走らせる郵便配達の女性が見えた。郵便受けに投函しやすいよう、助手席側から運転している。ターニャは自分の車から降りて自己紹介をした。話すうちに、ラズベリーを摘んでいた近所の人のことを出し、名前を聞き出そうとした。
「この辺りに年配の女性はいませんよ」と配達員は言った。「北にはマクナリーさん。南にはリー一家。裏手には、新しく越してきた女性が二人。名前は覚えてませんけど——私の担当区域じゃないもので——でも若い方たちです」
「もう少し先かもしれません。ご近所とはっきり言ったわけじゃなくて、あっちを指しただけなので」
配達員は彼女の指の先を見た。「あれはリーさんの家ですよ」
「では、その先です」
「その先?」配達員はターニャをじっと見た。「その先にあるのは墓地だけですよ」
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