ドーンは「ミリー婆さん」の土地の際に沿ってカヌーを漕ぎながら、骨の髄まで染み込んでくる失望感をなだめようとしていた。そう、期待したほどブラインド・ベイに近くはない。そう、水上からしか行けない——だからカヌーなのだ。そう、完全にオフグリッドで、二キロ先まで電線も来ていない。でも、素朴さを求めるなら、完璧だ。いや、完璧以上だ。ステューによれば、これは湖岸の半エーカー(約二千平方メートル)の土地などではない。ミリーは五十エーカー(約二十ヘクタール)を所有し、湖に沿って千フィート(約三百メートル)の岸を持つ。まったく、彼女の土地がその小さな湖を取り囲んでいるので、湖そのものもほぼ彼女のものと言えた。
このご時世、素朴さへの需要は確かにある。ただし、なんちゃっての素朴さだが。先月ドーンが売った弁護士夫婦がそうだ。建物を建てることすらできないほど凸凹でアクセスの悪い土地に、二十五万ドルも払ったのだ。
「テントを張るのよ、うちの両親がやってたみたいに! 完璧じゃない!」そう、二年もすれば、彼らはその何分の一かの値段で買い戻してくれと頼んでくる。
オフグリッドや人里離れた場所を求める人たちは、それが実際にどういうことかを理解していない人たちだ。彼らは今でも、携帯の電波と水道があると思っているし、ベビーシッターを雇って、可愛らしい波止場のレストランへふらりと夕食に行けると思っている。
ミリーの土地は、ドーンが弁護士夫婦に売った土地の十倍はいい。ブラインド・ベイから、湖をいくつか経由してたどり着ける。建物が建てられるだけの平地もある。資材は空輸か船で運び込めば、ソーラーパネルと携帯電波ブースターを完備した、きちんとしたサマーハウスが建つ。
ミリー自身は、そんなものを何一つ持っていない。桟橋は腐り、半分が失われている。草に覆われた小道が、おそらくキャビンへ続いている。ドーンはそれを見たくもないと思った。
でも、彼女はこの土地が欲しい。考えれば考えるほど欲しくなる。
ドーンは、朽ちかけた桟橋へカヌーを漕ぎ寄せる。着いたか着かないかという辺りで、茂みの中から何かの形が立ち上がり、日陰の中をよちよちと彼女の方へ歩いてくる。
ドーンは凍りついた。物件の下見中に、クロクマに何度か遭遇したことがある。あのずんぐりむっくりした体型と、あのよちよち歩きには見覚えがあった。だが、日の当たる場所に現れたのは、熊ではなかった。女だった。
桟橋へ向かって漕いでいる間、ドーンはキャビンを見る覚悟を固めてきた。一片の嫌悪も見せないために。今、ミリーが彼女の方へ歩いてくる中で、その準備のすべてを総動員しなければならない。
その女は熊のような体型だった——身長は百五十センチほどで、色褪せたハウスドレスを着て、体の輪郭がわからない。顔はこねる前のパン生地のようで、髪は荒れ狂う灰色の後光のように頭の周りに広がっている。ゴム長靴を履き、杖をついて歩いている。
「こんにちは!」ドーンは笑顔を作って声をかけた。「ステューに頼まれて来ました!」
ドーンには、もっと長い口実も用意してある。ステューが風邪をひいたので、うつしてはいけないからと、ドーンが代わりに物資を届けに来た、という話だ。だが、言い訳は必要なかった。ミリーの顔がくしゃりと崩れて、満面の笑みになった。
歯の抜けたその笑顔を見て、ドーンはバタータルトを自分のものにしたくなった。この女に、これ以上の砂糖は必要ない。
ドーンは前もってステューに、ミリーに何を持っていけばいいか聞いておいた。もちろん彼女の奢りだ。彼の提案は、バタータルトとミステリー小説だった。ドーンは自分をその両方の目利きだと思っているから、完璧な組み合わせだった。彼女はこの辺りで一番のバタータルトを買うために一時間近く車を走らせ、古本屋で箱いっぱいに本を買い込んでいた。
彼女は自分に言い聞かせる。この老女の余命は長くない。つまり、残っている歯だって、そう長く持たせる必要はないのだ。
「バタータルトを持ってきましたよ!」ドーンは、大物を仕留めたハンターのように箱を掲げて声を張り上げる。「リアンダーズのです。この辺りで一番のバタータルトですから」
「こりゃあ、嬉しいねえ」とミリーが言う。「さあお入り、お嬢ちゃん。キャビンはすぐそこだよ」
ミリーは即席の杖をついて、とぼとぼと歩き出す。ドーンは心の中で、本物の杖を買ってあげようとメモを取る。注意を払って、老女が必要としているものすべて——物質的にも精神的にも——を見抜き、与えること。人の心を掴む、最も確実な方法だ。
ドーンは両腕いっぱいに物資を抱える。小道を進むと、両側に藪が迫ってくる。彼女はひとりでくすりと笑った。森の奥深くで、怖い老婆の後をついて家に向かう日が来るなんて、昔の自分が想像しただろうか? まるでグリム童話の一幕だ。
心のメモ:道具を持ってきて、この藪を刈り払うこと。ミリーが許すなら、町から若い男を雇ってもいい。
近づくにつれ、彼女は笑みを引っ込め、込み上げる吐き気をこらえ始めた。一体全体、この悪臭は何だ? 屋外トイレの臭いではない。もっとこう……
ドーンの腕の中の箱の山が何かにぶつかり、彼女はよろめいて後ずさる。そして、自分がぶつかったものを見て、後ずさりしながら箱の山を落としそうになった。
木に吊るされたフックに、生肉の塊がぶら下がっている。彼女はそれを凝視し、それから他の塊に気づく——脚、肋骨、正体のわからない部位——すべてがフックに吊るされている。
「おっと」ミリーがげたげた笑う。「鹿のことは、先に言っておくべきだったね」
「鹿、ですか?」ドーンはしわがれた声で言い、蹄や毛皮の痕跡を探すが、見当たらない。
「あたしゃ、もう古いボートは漕げなくなったが、射撃の腕はまだまだでね。神様が、この老いた目にほとんど完璧な視力を残しておいてくださったのさ。まあ、せいぜい昼間の話だがね。ステューに一切れ持って帰っておやり。あの人、あたしの鹿肉の熟成が大好きなんだよ」
何を使って熟成? ハエか? ドーンは吐き気を必死にこらえながら、ステューがこの鹿肉を褒めるのと、自分が彼のハンバーガーを褒めるのは同じことだろうと想像した。
「ん〜、おいしい。これはあんまりおいしいから、あとでうちに持って帰らなくちゃ」
彼女は身震いし、箱の山を持ち直した。
キャビンに着くと、ドーンは見た目が思ったよりましだと認めざるを得なかった。もちろん、彼女はこんな物件を買っては壊すことで生計を立ててきたのだから、都会から来た他の誰にもない目利きがある。ここは十分にまともだ。取り壊し物件には変わりないが、少なくとも中に入るのに息を止める必要はなさそうだ。息を止める必要があるのは、ここだけだから。
「その箱は、あすこに置きな」ミリーはパン生地のような指で指し示す。「家の中は散らかってるから、外で座ろう」
「散らかってても平気ですよ。私の部屋、見せてあげたいくらいです」
「座んな」ミリーが命じる。
その声に何かがあって、ドーンの首筋の毛が逆立つ。彼女は、もう帰らなければ、と言い出したくなるのを必死に抑える。ミリーは年老いた隠遁者だ。完璧な社交的振る舞いを期待してはいけない。
彼女は、驚くほど頑丈な木の椅子に、そろりと腰を下ろす。目をやると、ミリーがまな板の刃物差しから古いナイフを引き抜いている。ドーンは笑顔を保とうとし、軽口の用意をするが、老女は彼女を見向きもしない。そのまま、肉の脚の方へよちよち歩いていき、ロープを引いて下ろすと、フックから外してまな板のところへ運んでいく。
「私もそれを一切れ、持って帰りたいです」とドーンは言う。「余りがあればですが」
「おお、余りならたっぷりあるよ。こいつの出身地には、もっとたくさんいるからね」
ドーンは咳払いをして、世間話を始めようとした。口を開くより先に、ミリーが言う。「ステューから聞いたよ。お前さん、不動産屋をやってるそうだね」
ドーンは凍りつく。くそったれ。ステューはこの件について警告してくれなかった。彼女は、一、二度の訪問ではその話題を避けるつもりだったのだ。
「ブラインド・ベイのポーター家の土地を、去年お前さんが買ったって言うじゃないか」
ドーンは身構える。ステューはあの一件の買収を快く思っていなかった。確かに、見に行ってくれと彼が頼んだのだ。ポーター家のことを気に入っていたからだ。彼は、長期療養中の両親の対応に追われている娘さんを、他の不動産屋が食い物にしないかと心配していた。彼はドーンに公正な価格を払ってほしかった。二人の「公正」の定義は、明らかに違っていた。
「だいぶぼろ儲けしたそうじゃないか」とミリーが言う。「買った値の三倍で売ったって」
くそ。これはステューの復讐か? 彼はまだポーター家の土地の件で腹を立てていて、だから、毒を盛ってから、ミリーの土地という美味しいご馳走をドーンの目の前にぶら下げようとしているのか?
「三倍じゃありません」とドーンは言う。「それに、私がかなり手を入れました。ポーターさんの娘さんにはお金が必要で、私はちゃんと渡しました。作業は私が請け負ったんです」
「じゃあ、ケニー・ターピンはどうだい?」
今度は、ドーンの心臓がとん、と跳ねた。
「彼がどうかしましたか?」彼女は慎重に言う。
「あのじいさまは、牛のように丈夫だった。お前さんが彼の土地に興味を持ち始めるまではな。そしたら、突然……」彼女はナイフを叩きつける。「心臓発作でぽっくりと死んじまった」
ドーンは声の震えを飲み込み、言う。「それが冗談なら、趣味が悪すぎますよ、奥さん」
「おお、冗談だよ。ケニーは心臓が悪かったんだろうさ。何年もああいう食い物ばかり食ってたからね」彼女は首を振る。「昔、あたしと旦那は、あの人とガーティーと知り合いでね。あの男は、パンにバターを塗りすぎて、ジャムを塗る場所がなくなるくらいだったよ」
「彼のことはよく知りませんが、ステューの店の常連だったことは知っています。私もあそこで食べ続けたら、四十になる前に自分の心臓発作を起こしそうですよ」
「油が多すぎて、塩も多すぎるのさ」ミリーは鹿肉を切り分けながら言う。「あの人にはいつも言ってるんだよ。若い牛を仕入れろと。あたしの鹿みたいにな。あたしは、仕留めるのにちょうどいい年齢をちゃんと知ってる。骨に肉がしっかり付いていて、肉が筋張って硬くなってしまわない、そういう年齢をね」
ミリーは切り分けた肉を脇に置く。それから、もう一方の脚の肉へ向かう。だが、ロープを引いても動かない。さらに何度か引いて、苛立ったうめき声を漏らした。
「悪いんだけど、そこにある踏み台を取っておくれ」とミリーが言う。
ドーンは辺りを見回す。キャビンに立てかけてある、古びた折り畳み式の踏み台に気づく。
心のメモ:ミリーに新しい踏み台を買うこと。
ドーンはそちらへ歩いていく。かがんで拾い上げようとした、その時、背後の空気に影が動いた。振り返るとちょうど、ミリーがバットを彼女の頭めがけて振り下ろすところだった。驚きの悲鳴を上げる間もなく、バットがこめかみに叩き込まれ、世界は暗転した。
***
ドーンはミリーのキャビンで目を覚ます。最初に浮かんだのは、この場面は読んだことがある、ということだった——彼女はミステリーが大好きだからだ。被害者はいつも、混乱したまま起き上がる。ここはどこ? 何が起きているの?
だが、ここに混乱はない。ドーンは、自分がどこにいて、何が起きているのか、正確にわかっている。この場面も、ホラー映画で見たことがある。彼女は自分を呪った。森を抜けて来るときに、笑ったりしたことを思い出して。
森の中で魔女の小屋までついていく。ハ、ハ、ハ。
ただし、この件はそういう種類の話ではなかった。ここにお菓子の家はない。ただ、そこら中にクソ肉の塊がぶら下がっている家があるだけだ。ハエがたかって、正体のわからない肉の塊が。
「……待てよ。あれ、鹿の肉じゃない」
彼女は立ち上がろうとする。いや、立ち上がろうと試みる。よろめいた瞬間、脚を引っ張って、縛られているのではと確かめる。縛られてはいない。だが……
脚の様子がおかしい。
いや、脚に何かが付いている。キャビンはほぼ真っ暗だが、膝から下はかろうじて見える。ただし、それは何かに覆われていた。何かに包まれている。まるで……ソーセージの皮のようなもの? ぼこぼこしていて青白く、青と赤の筋が走っている。肉を柔らかくするためのパックか何かか?
ドーンは、ヒステリックな笑いをかろうじて飲み込んだ。
パニックを起こすな。目は覚めているし、どこも縛られていない。そして、この老婆はこれから、ドーンがただの血も涙もない不動産屋なんかじゃないことを思い知ることになる。ケニーが死の床に着いたのには、実際、ちょっとした手助けがあった。そして、それは彼だけの話ではなかった。ミリー婆さんが森の奥の人食い狂いだとしても、相手が悪すぎたのだ。
ドーンは脚の湿布を剥がそうと手を伸ばすが、触れてみると、それは皮膚だった。それに、一体この手はどうなってる? 青白くてむくんだように肉付き、関節は太く、動かすたびに痛む。
「目が覚めたんだね」という声。ただし、ミリーの声ではない。その声は……
人物が一歩前に出て、ランタンに火を灯す。その灯りの中で、ドーンは鏡を見る。全身鏡だ。彼女自身の姿が映っている。
それから、鏡の中の「彼女」が一歩前に出て、ランタンを掲げる。
それは彼女だ。
彼女。
そして、彼女は……
その女——ドーン——が、鏡を回して反射する面をこちらに向ける。その輝く金属の中に、ドーンは……ミリーの顔を見た。彼女は後ずさりして倒れ込み、両手が飛んでいって自分の顔をまさぐる。そのパン生地のような柔らかさを確かめるように。
女がげたげたと笑い出す。老婆の笑い声ではない。若い女の笑声だ。ドーンの笑声。
「どうかしたのかい?」女は言う。「どうにも、ベッドの反対側で目を覚ましちまったみたいだ。その気持ちはわかるよ。五年前、あたしもそうだった。その前のやつに閉じ込められた時、ちょうどこんな風に……」
老婆は下を指し示す。ドーンが目をやると、相手は何かの円の中に立っていた。キャビンの床に血で描かれた円の中に。
「ステューはだいぶ前から、お前さんに目をつけていたんだよ」彼女は言う。「あの人はあたしの世話人だった。まあ、今度はお前さんの世話人さ。心配おしでないよ。あの人の働きには、あたしが払っておく。お前さんが金を持ってるのは確かだからね。あたしは自分の教訓を学んだ。お前さんもこれから、自分のを学ぶってわけさ」
「わ……私は……」
「何のことかわからないんだね。天罰のタイムアウトと思いな。お前さんは、とっても悪い子だった。世界は、お前さんみたいな娘から一息つく必要があるのさ。かつて、あたしみたいな野郎から必要だったのと同じように。そのまた前の女から必要だったのと同じように。あの女は、この床下に財産が埋まっているって話を聞いて、年寄りのミリーを殺そうとしたんだ」
ドーンの頭はぐるぐる回り、ようやく絞り出せたのは、「できない……絶対に……」
「できる。そうする。いかだを組んで、その老いた骨を漕いで岸まで行く計画でもない限りはね。お勧めはしないよ。あたしの前のやつは、それをやって、精神病棟で一年過ごした。かわいそうに、ミリー婆さんはすっかり参っちまって、自分は別の誰かで、この体に閉じ込められているんだって喚き散らした。そういうこともあるのさ。年を取ると、他人の体にいるように感じるもんだからね」
ドーンの体に入った者が、立ち去ろうと背を向ける。ドーンは飛びかかるが、膝が折れ、床に倒れ伏した。
「ステューは一週間かそこらでやって来る」体の泥棒が言う。「お前さん、あの人に対して腹が立つだろうが、敬意を持って接した方がいい。でないと、物資を届けるのをわざとゆっくりやるからね。今はとにかく、腰を据えて楽しみな。バタータルトも本もある。ステューが、お前さんの好きなものをちゃんと用意してくれたのさ。あの人を傷つけたくなったら、それを思い出すんだね」
泥棒は開いた戸口で立ち止まる。「悪くないとは言わないよ。地獄さ。でも、しばらく考えてみな。そして、次に進む準備ができたなら、ステューがいい体を見つけてくれる。お前さんがあの人に良くしていればの話だがね」泥棒は、かつてドーンだった体を見下ろす。「あたしは、そうだったみたいだし」
泥棒は微笑み……そして、ドアを閉めた。





